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トランスメディア提供アイコン01さまよう刃 東野圭吾/角川文庫

平積みの文庫新刊。

どこの本屋でも売っているのでもちろん買ってみました。

しっかし重い。深いより重い・・・。

いろんな人の成り行き絡みあいがさすがだとハラハラさせられたけど
どんでん返しのようなものはなく、むしろ悲しい結末でした。

悲しいと受け取るかどうかも、作中のだれに感情移入が起こるかで変わってくるから
難しいトコロです。

私としては、終りがやけにあっさりというか、なんとなく想像できるという意味で
期待を裏切ることがないスッキリなものだったので
もうすこしドロドロ理不尽をつっぱしるか、提起した以上とことん突き詰めて
善悪わけてしまえばいいのに~って思ってしまったりもしました。

読みやすいけど、大衆的な面がやや強いので、
公立を保つ書き手の難しさについて考えさせられた1冊でした。

本を読んで、息子をかばう親とかに「親心といえどもキモチワルイ」と思える人が
いることを願ってしまったりもしました。

# by makememo | 2008-06-27 00:36

トランスメディア提供アイコン01静かな爆弾 吉田修一/中央公論新社

吉田氏の作品は、じんわりと噛み砕いていかないとわかりづらかったりして。

恋愛小説かと手に取ってみたけれど、なんていうか、「知る」とか「伝える」っていう
メインテーマがあって
どっちかっていうと、それに付随して恋愛・・・のような1冊。

恋愛の結果に左右されるような読み方をしているところが、まだまだ甘い私でした。

ステキな恋愛小説だけどね!

==

子供って、誰かに伝えたいと思って、木に登るわけじゃないんだよ。
木に登ったらどんな景色が見えるのか、ただ、それが知りたくて登るだけなんだよ。
でもさ、年取ってくると、木に登らなくなる。
万が一、登ったとしても、それを誰かに伝えたいって気持ちが先に立つ。

# by makememo | 2008-06-27 00:30

トランスメディア提供アイコン01スロウハイツの神様 辻村深月/講談社ノベルズ

チヨダコーキ惚れました。

くどいようだけど辻村氏の作品はとにかく登場人物がしっかり描かれていて
ひき込まれやすいw
引き込まれない場合でもある一定ラインまでちゃんと理解できる気がします。
それが気持ち悪かったり、納得できないものでも。
今回は正義のブラックな面とかちょっと違和感あったんだけど
でも正義自身への嫌悪とかとはちょっと違うものなので
なんていうか本を読む上ではあんまり影響でない感じですw

これまた面白かった!

前半は「ん?」って思うような、なんていうかただのスロウハイツの住人紹介。
それも読みやすくて面白い内容だったけど、冒頭に出てくるチヨダコーキの
小説に絡んだ殺人事件の話(具体的)なものが全然でてこないから、ちょっと
なんだろう??って思ってた。
それぞれのエピソードもなんとなく全部触り程度にしか触れられなくて
それらは本題じゃないからかもしれないけど、そこがちょっと不足・・・
(辻村氏の作品に時々でてくる唯一の違和感かも)

けど後半はさすが!
一気に謎や関係性が絡まり始めて、さいごの「千代田~」の章では
前半に含まれていたすべての複線が「ぴた」ってはまった感じ。
気持ちいいし、あったかい章だった。

そして後半はなんといってもカガミ・黒木が・・・違和感たっぷり。

なんなんだよ~!って思うけど、そういう役回りも必要だよね。うん。
だからこそテーマがきわだつわけで。
いやわかってるんだけどさ。
でもなんかさ。。。気持悪いものは気持悪いのさ。

小説をなぞらえて事件が起きるとかマスコミの対応とか
ちりばめられているものたちが身近でありそうなものであり
私が考えていることとリンクしているものばかりなのも辻村氏に多い印象です。

千代田氏の優しさもそうだけど、なんていうかテーマが私には「最高」!

みんなが実は「知ってるよ」ってうトコとか
巣立っていくのにちゃんと成長しているとか
私には到底理解できない関係性のようだけどそこにはしっかり絆があって
それぞれが距離感やバランスをわかっているところとか
すごい辻村氏ワールドだなって思った。

安心して、ドキドキできる。
そしてとにかく先が気になる。
そんな作品でした。


「まあ、なんていうか。あらゆる物語のテーマは愛なんだよ」

すばらしすぎる一文。すべてを物語っています。最高だぁ!!

# by makememo | 2008-06-17 01:25

トランスメディア提供アイコン01凍りのくじら 辻村深月/講談社

やっぱり辻村氏はめぐり合えてよかった作家さんです。間違いない!

まずどの作品を手にとっても、なんといっても読みやすい。これが1番。

今回はドラえもんワールドが軸に展開していて、同じドラえもん好きとしては
そこがまず楽しいです。

楽しいだけじゃなくて気持ち悪い面も避けて通れないのが辻村氏だけど
今回は元彼の存在が本当に気持ち悪かった。
理帆子の行動にも私は疑問と違和感がいっぱいだったし
あんまり共感できない面が強かったけど
登場人物の色が濃いのが辻村氏の作風でもあるから
そこは共感しなくとも問題なく読み進められました。

でもとにかく元彼との距離感がイライラするし、なんでこんな日本語が通じない
人と付き合ってるわけ?とか思っちゃうけど
現実にはありそうなお話。

理帆子の性格にクセがあるけど、高校生のちょっと先行く頭脳を持った人なら
誰しもが考えていそうなこれまた絶妙ラインにのってる気がした。

すこし~っていうエピソードがちょっとなじめなかったけど
話の最後は「おぉぉぉ」って引き込まれるし
やっぱり辻村色炸裂なんだな、って思わせられた

たくさんキモチワルイとか違和感があったはずなのに
読み終わったらすべての伏線に「やられた」って思うし
抱いたはずの違和感が中和されるくらい「ほんわり」したキモチが広がります。

でも辻村氏の中ではそんなに「コレ!」っていう上位ではないかも。
なんとなく物足りないような、やや薄の作品。

# by makememo | 2008-06-17 01:11

トランスメディア提供アイコン01ぼくのメジャースプーン 辻村深月/講談社ノベルス

いやいやいやいや、泣きました。

おもしろい!!深い!!やられてしまった~

辻村氏3作続けて読んだばっかりだけど、郡を抜いて惚れこんだ4作目☆

なんとなく傾向掴んだつもりになってたけど、全然そんなことなかったようです。
この作品は、「子どもたちは~」の登場人物が出てくる話です。
本の出版順としては、この「ぼくの~」から読むべきだったのかもしれなくて
実際、渡り歩いた本好きさんが書いているブログの中には「子ども~」を先に
読むことをオススメしないと書いている人もいました。

でも私は「子ども~」を読んだことで知った作家さんなので
もちろん順序を遡って読んでいるということになります。

でも!!十分面白いよ。

ホントにすごくよくできていると思った。
伏線が上手だと改めて思った。
マドレーヌのくだりとか、なんの疑問も持たずに「へぇ~」と読んでたら
それも伏線かぃっ!って思ったもん
…思えば伏線張り巡らす作家さんなのに、学習しない子(笑

「冷たい~」は面白かったけど、なんとなく非現実色が強くてちょっとだけ
重たい復讐色だったけど
「ぼくの~」は復讐という重さとは違う、罪と罰への深みがありました。

最初は手が震え、途中は涙がホロリとつたい
最後はじんわりと目をそらしてはいけないせつなさが心に広がります。

「ぼくの~」が先にあって、「子どもたちは~」を後から読むことを考えると
「子ども~」を読んでいただいた疑問がすべて消えました。
秋先生のコトバ、秋先生の存在などなどを中心に、とってもスッキリ。
そう考えると、出版順に手にした人は、確かにすごく面白いつながりが
あるのかもしれないね。

ただ、逆に読んでも、ホント申し分なかった。(2回目w)
つながりの面白さはもちろんだけど、この作品単体としても
完成度が高いんだと思う。
テーマの深みもすごく大切なことだし、ちょうど残虐な事件が起こったばかりの
このタイミングで手に取ったからかもしれないけど
犯罪というものに対する見方とか
まわりの関わりとか
ネット掲示板の存在とか
もぅ本当に受け止めるべきことがたくさんのっていたよ。

私はふみちゃんの本の読み方(知識を日常とつなげられる)を、自分も見習わなくちゃ
いけないんじゃないかなって思ったし
秋先生の物言いも、ぼくの優しい甘さもすごく身に染みた。

強いて言うなら
やっぱり「尤も」っていう言い回しは気になるし
小学生にしては、できすぎ!
中学生でも考え方としてはまだまだ難しいくらいの内容を扱っている印象だったw

まっすぐ立ち向かうとか、素直さとか、ゆるせない自分への純粋さを考えると
設定は小学生なのかな?

とにかく、ステキな1冊です。
辻村氏とめぐり合えてよかったと、強く確認できました。

喫煙席で夢中になりすぎて、本がヤニ臭くなっちゃった。ちょっとショック。。。


# by makememo | 2008-06-10 01:52

トランスメディア提供アイコン01王様は裸だと言った子供はその後どうなったか 森達也/集英社新書

森氏はこの本で、自分の事を「鈍い」とか「場を見ない」と言って表現しています。
他の本でもそういうような表現で自分を表しているのを、見かけます。

私は、そういう故にこんな視点をもてるのであれば、それは素晴らしいコトだと思ってしまいます。

どうして私は、こういうことを考え付かないのだろう。
どうして私は、言われないと見過ごしてしまうんだろう。
どうして私は、こういう想像力がもてないんだろう。

もどかしくさえ、おもいます。

私は決して頭も良くないし、運動もできないし、団体行動も苦手です。
本を読むのは好きだけど、興味のない本には手を伸ばせません。
知りたいと思う気持ちや、理不尽を見過ごせない気持ちはあるけれど
どこかに立ち向かう行動力もなければ
それを突き詰めていく力も弱く
中途半端だな、って日々思っています。

森氏の本は「面白い」です。
まずそのパロディのはまり具合が面白い!

「あぁ、その通りだよ、力関係が」って思うようなはまり具合だと思う。

そしてとてもキモチイイくらい、本質をついていると思う。
なんてえらそうなこと、いえないけれど、でもすごくスキッリするこのあと味は
なんとなくうずうずと感じていたモヤモヤとか違和感が
森氏のキッカケによってぱぁっと晴れていくからなんだと思う。

みんな読めばいいのに、って思う1冊でした。

# by makememo | 2008-06-10 01:30

トランスメディア提供アイコン01クドリャフカの順番 米沢穂信/角川文庫

自分の本の読み方としては反省の残る読み方をしてしまいました。

4視点から描かれる文化祭の様子や展開はとてもおもしろかったです!

本を読むことへの甘えがでてきた気がする~

# by makememo | 2008-06-09 00:55

トランスメディア提供アイコン01冷たい校舎の時は止まる 辻村深月/講談社文庫

辻村氏の作品を続けて読んで、なんとなく傾向がつかめてきました。
3つしか読んでないけど、「冷たい~」が一番クセがあった気がします。
読みづらいわけじゃないし、自殺した人が誰かって言うのもすぐわかるんだけど
なぞがどこにあるのか抽象的なまま最後まで引きずる感じ。

「ひまわりの家」のくだりや、辻村さんだな~って思わせられる榊のネタは
さすがと思ったけど、ストーリー全体を通しては何がいいたかったのかな?って
ちょっと物足りなさが残る感じ。
違和感も全部がキレイにさっぱりなくなるわけじゃなくて。

ただ「ヒロ」の短冊には思わず涙が出そうだった。
「ヒロになりたい」・・・。せつなすぎる。

ただ、違和感の積み重なりとか自殺をひっぱるな~って思います。
誰かが死ぬところからの展開だし、それが思い出せないっていう設定が
名前探しとかぶるからかもしれないけど。
おなじ思い出せないって言う設定にしては、冷たい~の方が復習っぽいぐろさがあって
でもそれが浸透しているかっていうと、しきれていない中途半端さがあってもったいない。

自殺者が判明した後の自殺者と深月の解説がちょっと薄いというか
それだけで精神世界に?っていう違和感とか
精神世界そのものに関する展開がやや違和感というか。

名前探しの方がネタ明かしのあとの展開がおもしろかったかな。

「冷たい~」はひっぱってひっぱって重たいテーマだったわりには
最後が物足りない爽快感で、ちょっと急に1年後とかになられると
ドラマすぎ!って思ってしまったりしました。

あと、辻村氏の作品は、「尤も」っていう単語が多用されていることがちょっと気になる・・・

人の温かさに触れるっていう意味では「名前探し~」がダントツ。
切なさはどの作品にも散りばめられていたと思いました。

# by makememo | 2008-06-08 14:23

トランスメディア提供アイコン01名前探しの放課後 辻村深月/講談社ノベルス

「子どもたちは~」より、グロテスクな表現がないです。
(そりゃそうだよね、話の設定が違うんだからw)

前々から本屋で平積みされているのを見かけては値段が張るな~って迷いがあった作品。

「子どもたちは~」を読んで面白かったのでついに買っちゃいました!

こちらも一気に読めます。むしろ「子どもたち~」より読みやすい。
そして、個人的には「子どもたち~」よりスキです。

ただ・・・
ちょっとSFちっくな現象が起こり、まず非現実なその設定に違和感があります。
伏線もいっぱいしっかりと引かれているのでその都度小さな違和感にひっかかります。

でも、最後は「おぉぉぉ!」って爽快感が押し寄せてくる感じでした。

登場人物のキャラがしっかりしているからこそ、スキキライがはっきりするんだと思うけど
みんながみんなそれぞれの役割を果たしているということがわかると
なんだか心温まるものが広がります。

いじめの残酷さ・自殺という難しいテーマを見つめざるを得ない気にもさせられます。

確かに違和感の残る非現実設定だけど、それ以上の爽快感がまっている1冊。

作戦失敗の伏線までしっかりはられてて面白かった!
やられたな、って素直に思える。
そして、さか咲のハヤシライス、魅力的すぎる~!!

# by makememo | 2008-06-08 13:54

トランスメディア提供アイコン01子どもたちは夜と遊ぶ上下 辻村深月/講談社文庫

おもしろかった!けどややエグイ&くどい。

最初は場面が転々と変わるからついていくのにいっぱいだったけど
キャラ設定がすごくしっかりあって、読み進めていくうちにどんどん先が読みたくなった

ミステリーかと思ったけど、めちゃくちゃ切ない恋愛小説とも言える。

上巻はとくに小さな疑問や違和感がいっぱいあったけど
話が進むにつれその全てが伏線だったとわかって「なるほど!」

ちょっとなにかが不足している気もするけど、十分面白い。

不足しているのはネタをはりめぐらせすぎて掴みきれないものがのこるとか
隠しておきたい意図だと思うけど秋先生のコトバが最後まで判明しないとか
最後の謎めいた終わり方とか。

終わり方は、落ち着いて考えればちゃんとわかるし、せつないなって思えるけど
じゃ、恭司との再会は?っていうかめちゃくちゃでも、その展開はどこから?
みたいなキモチがなくもなく。。。

ていうか秋先生の思考回路はできすぎ。背景とか気になる~

浅葱がすきです。
どの登場人物も心情が丁寧に書かれているから、移入しやすいけど
でも私は浅葱にたまらなく惹かれます。

帯に「こどもたち」って書いてあって最初、それが違和感だった
なるほど大学生はまだこどもなのね。

# by makememo | 2008-06-06 01:00

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